本文へ移動
← Log

宇宙にいかせて


2025.12.13

宇宙にいきたい。

わたしはいつも、何かに満たされた場所に居たいのかもしれない。

ときどき、10月のあの海のことを思い出す。

逃れられない自殺という恐怖と諦めに満ちた海だったが、不思議と心地良かった。

秋の冷たい海水が、私の体の体温を奪い同化しようとしていることが、どうしようもなく、受け入れ易かった。

私は、個であることが恐ろしいのかもしれない。

個は輪郭を持ち、それが同一性となる。

輪郭は、それ自体が他ではないし、形すらも他の輪郭と比較できる。

だから、違いが生まれやすい。

わたしは、その違いを見られたくない。

できれば、海の中に溶けてしまいたいのだ。

宇宙は、私が知るより広大だ。

それは無で満たされているか、何かに満たされている。

私はその圧にほぐされるように、自らすらも無になりたい。

わたしがわたしであったことを、ただ忘れられるように。

恐ろしいほど、私は宇宙になるのだ。